テクノ界における真のアンダーグラウンド・ヒーロー、ファンクション。
Regisとの最狂ユニット「SANDWELL DISTRICT」は、ハード~ディープ・ミニマルの雄として、現在のインダストリアル・テクノシーン最高峰に掲げられる存在である。ニューヨーク出身の彼は、90年代初頭にJeff MillsがLimeligntで初めてレジデントDJを務めていた頃からテクノの魅力に心を奪われていった。90年代半ばには制作活動を開始し、DamonWildが主宰するレーベル<Synewave>や自身のレーベル<Infrastructure>から勢力的に楽曲をリリースするようになる。そして、Regisと共に「Portion Reform」として活動し、<Downwards>より全く妥協のない楽曲を次々と発表。レーベルにおけるバーミンガム出身者以外で唯一の外国人プロデューサーとなるまでの地位を築いていく。
2007年12月にはベルリンに拠点を移し、自身のEP「Isolation」は『DJ Mag』の”レコード・オブ・ザ・マンス”を獲得。Regisと設立した<Sandwell District>レーベルでは、Regis/Kalon、Silent Servant、Female、IanRichardsonといった面々の作品をリリースし、インターネット上のダンスミュージック・バイブル『Resident Advisor』では”レーベル・オブ・ザ・マンス”も獲得する。Marcel Dettmann、Ben Klock、Sergeon、James Ruskinなどからも絶賛される彼の立体音響サウンドは、ダビーかつアブストラクトな質感でハメるドープ・ミニマルからハードでソリッドなコンクリート・テクノ、更にはディープでスペーシーな世界が広がるダーク・ミニマルなど、プリミティヴなアナログ感を貫きながらも圧倒的な世界観を醸し出している。
最近では、beatportで大々的にフィーチャーされ再び注目を浴びた彼のEP「Anticipation」は、Junoのテクノチャートで6週連続・第1位という輝かしい記録を残した。今年もファンクションの勢いは留まることを知らないようだ。