それは90年代半ば、CLUBが定着し始め、音楽が僕に希望を与えてくれ、どこまでも旅に連れて行ってくれた頃。
暗闇の中のミラーボールはまだ10代だった僕にとってはこの世の中のなによりも輝かしい光を放ち、DJがスーパースターに負けない存在感を持っていた。
僕にとってはまさに初期衝動であると言っても過言ではないPARTYが京都に存在している。 毎月第一週目の土曜日に現在も継続しているそのPARTYは京都の老舗CLUB「COLLAGE」にて開催されている。
「SLAVE TO THE RHYTHM」と名付けられたそのPARTYは、僕にとって本当に毎回が楽しみなPARTYで、毎月通う事が楽しみな特別な夜だった。
毎回夜中十二時を回ると、MAIN DJであるKAZUYA FUJIMOTO(現Cazuja Fuzimoto)さんの特別な一曲からそのPARTYは幕をあける。
「SLAVE TO THE RHYTHM」グレイス・ジョーンズの少しダウンテンポな一曲。その曲のアカペラからのスタートだ。
暗闇の中、様々に加工された声で「SLAVE TO THE RHYTHM!!!!!!!!」と叫ぶレコードに針が落とされてから朝七時頃までノンストップで踊った。 三時頃の「DIN DA DA」も朝方の「TEN PARSENT」も六時頃にかかる「THAT'S THE WAY LOVE IS」もSPECIALな夜を飾る特別な曲として今でも僕の記憶にしみついている。僕がHOUSE MUSICを初めて体験したPARTYが「SLAVE TO THE RHYTHM」であり、KAZUYA FUJIMOTOさんのPLAYであった。
京都の一番深い場所。僕にとってはホームグラウンドと言ってしまっても過言ではないPARTYが、この日に大阪で再び開催される。 楽しむ気持ちとまだ馴れないお酒を片手に、夢中で遊んだ感覚を思い出して、僕もまた夢中で楽しみたいと思う。
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