ほとんどのカモメは、飛ぶという行為をしごく簡単に考えていて、
それ以上のことをあえて学ぼうなどとは思わないものである。
つまり、どうやって岸から食物のあるところまでたどりつき、
さらにまた岸へもどってくるか、それさえ判れば充分なのだ。
すべてのカモメにとって、重要なのは飛ぶことではなく、食べることだった。
だが、この風変わりなカモメ、ジョナサン・リヴィングストンにとって重要なのは、
食べることよりも飛ぶことそれ自体だったのだ。
その他のどんなことよりも、彼は飛ぶことが好きだった。
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